〜いちご状血管腫と、家族で過ごした日々〜
ある日、沐浴中の娘の背中に、小さないちごのような赤いふくらみが現れました。
「…あれ?こんなん、前からあったっけ?」
最初はそれほど気にしていませんでしたが、それが「いちご状血管腫(正式名称:乳児血管腫)」と呼ばれるものだとわかったのは、生後1ヶ月の健診のことでした。
この記事では、気づいた経緯・治療の流れ、そして家族で支え合った時間についてお話しします。
同じような状況の方の参考になればうれしいです。
🛁 背中の赤いふくらみ
〜生後2週間の沐浴中に気づいたこと〜
娘が生後2週間の頃、沐浴中にふと背中を見ると、赤くてぷっくりしたふくらみがあることに気づきました。
最初は「新生児にはよくある肌の変化かな」「そのうち消えるかも」と思っていたのですが、やはり気になって、1ヶ月健診のときに小児科の先生に相談しました。
先生の返答はこうでした。
「神戸の北斗病院が血管腫の治療に詳しいので、紹介状を出しましょう」
…少し驚きつつも、専門の病院で診てもらえることに安心感もありました。
🧴 レーザー、窒素、そして内服薬「ヘマンジオル」へ
紹介先の北斗病院では、まずレーザー治療と窒素治療を1回ずつ行い、経過を観察しました。
しかしその後、
「腫れの大きさが月齢に対して進行しているため、ヘマンジオルという内服薬の治療に切り替えましょう」
との説明を受けました。
この薬には副作用のリスクもあるため、最初は入院しての投薬スタートとなりました。
病院スタッフの方々の丁寧な説明と対応のおかげで、不安を抱えながらも治療に前向きに臨むことができました。
👪 妻と娘の入院、僕と息子の生活
入院には妻が付き添い、僕は3歳の息子とふたり生活。
普段は家族4人で過ごしていた生活が一変しました。
息子は、「お母さんは?赤ちゃんは?」と何度も尋ねてきます。
言葉ではうまく表現できないけど、彼なりに“何かが違う”と感じている様子が伝わってきました。
生活のリズムが変わる中で、親も子も小さな不安と向き合いながら、少しずつ日々を積み重ねていく。
この期間は、今振り返っても本当にかけがえのない時間でした。
🌸 女の子だからこその不安と、背中という場所の安心
娘は女の子。
正直、「もし跡が残ったら…」という不安はありました。
でも、背中という“普段は見えにくい場所”だったことで、少しだけ心が軽くなったのも本音です。
また、乳幼児医療助成制度のおかげで、治療費がほとんどかからなかったのも、大きな安心材料でした。
制度のありがたさを、身をもって実感しました。
⏳ ゆっくり、あせらず、家族で支え合って
今も治療は続いていますが、娘は元気そのもの。
副作用も出ておらず、少しずつ腫れの変化も感じられています。
焦らず、無理せず、
家族みんなで寄り添って、
この子の“いちご”と向き合っていけたら――
そんな思いで、日々を過ごしています。
📩 最後に:この記事を読んでくれたあなたへ
「なんか赤いのがあるな…」「様子見でいいかな…」
そんなふうに思っている方がいたら、
どうか、遠慮せずに一度医師に相談してみてください。
“早めの判断”が、治療の選択肢を広げてくれることもあります。
そして――
子どものことを想う気持ちに、正解も不正解もありません。
我が家の経験が、どこかのご家族の安心につながればうれしいです。
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